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ココロを軽くする話

話を聴くプロ☆心理カウンセラーのブログです。

2016年4月22日

乳がんになって自分でも自分の気持ちをコントロールできないとき[2]

乳がんになって自分でも自分の気持ちを
コントロールできないとき[1]
からの続きです。

そのときは、たまたま家族もいなくて
ひとりでした。

不意に、突き上げるような、耐えられない、
恐怖におそわれました。

「死ぬんだ、私、死ぬんだ、死ぬんだ。」

「生きてても、そのあいだは、ずっとずっと
再発の恐怖におびえ続けるんだ。」

「いつ死ぬかわからないっておびえ続ける
なんて、耐えられない。」

「こわい、いやだ逃げたい。」

瞬間的に自分で自分をコントロールでき
なくなりました。

そして、「この突き上げるような恐怖から
逃れるには、すぐに死ぬしかない。」と思い、
台所に包丁を取りに行きたい衝動に
かられました。

今、死ねばもう恐怖を感じなくてすむから、と。

止める自分と、衝動的に行動を起こして
しまいそうな自分とのせめぎ合いでした。
ギリギリのところでした。

時間は夜の11時ぐらいで、誰かに電話を
するような時間でもないし、そもそも人に
頼るのが苦手なので、どうしていいか
分からなかったのですが、

「ああ、あの人なら分かってくれるかも
しれない。」という人を思い出しました。

それは、入院していたときに同じ病室に
なった人で、年齢も近くて色々と話して
いた人でした。

「ああ、あの人なら話を聞いてくれて、
この感情に付き合ってくれるかもしれない。」

そう思って、メールをしました。

「自分でも、なんかコントロールがきかない。」

「何をしだすか、自分でも怖い。」

って。

すると、そのひとは「電話しようか。」って
言ってくれて、電話で話しました。

そして話しているうちに、私も落ち着きを
取り戻しました。

でも、しばらく包丁に近づくのがこわかった
です。

そして、自分のことなのに、一瞬スイッチが
入るように自分でコントロールがきかなく
なるということが、本当にあるんだと実感
しました。

自殺したひとのなかには、本当に自殺する
つもりがなかったのに死んでしまって、
きっと本人が一番おどろいている人もいる
んじゃないか、という話をきいたことがあり
ます。

一瞬のものすごい怒りから、人を殺して
しまったり、というのも、こういう状態なの
かな、と思ったりします。

少し話は変わりますが、先日、TVで情熱大陸を
見ていたとき、スケートの羽生結弦さんが、

「つらいときは、どう乗り越えるんですか?」
と聞かれ、

「乗り越えようとしない。つらいものはつらい。
認めちゃう。つらいからもうやりたくないんだったら
やめればいいし。それでいいと思ってます僕は。」

と、こたえていました。

私は「おぉ〜!!」と思いました。
目からウロコでした。
逃げないんだ〜。なんとかしようとしないんだ〜。
そうなんだ〜、って。

つらいときは、つらい。
こわいときは、こわい。
悲しい時は、悲しい。
寂しい時は、寂しい。

全部、認める。

泣いてもいいし、落ち込んでもいい。
すねてもいい。

一旦、認めてしまえばいいんだ、
そう思いました。

そして、自分がどうしてもダメなときは、
家族や友人に「助けて。」って言えばいいんだ。

あなたがとてもとても大変なときに、
あなたから「助けて。」って言ってもらえなくて、
頼りにしてもらえないのは、周りのひとに
とったら、きっと寂しいことだと思う。

きっと、何かあなたのためにしたいと思ってる
と思う。

なんか、まとまらなくなりましたが(笑)、
あなたが今、つらくて、しんどくて、どうしようも
なくて、希望ももてなくても、きっとだいじょうぶ。

あなたのこれからの人生は、幸せになると
決まっています。

だから、安心してください。だいじょうぶ、だいじょうぶ。

  

Posted 足立信子 : 10:08 | 乳がんになって自分でも自分の気持ちをコントロールできないとき |

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2016年4月21日

乳がんになって自分でも自分の気持ちをコントロールできないとき[1]

乳がん患者専門心理カウンセラーの
足立です。

私も、今、乳がんの治療中です。

当事者として、同じ仲間に寄り添い、
その方の望む形で、また歩きだせるよう、
一緒に過ごしていけたらと思います。


乳がんの宣告を受けてショックで、
頭が真っ白になって、でも、現実的に
治療のことや仕事のこと、家のことなんかの
段取りを考え始めると、段々、現実味を
帯びてきて、

「へ〜、私、ほんとに乳がんになっちゃったんだ。」
「これは、現実のこと?」
「なんで私なの?」

って、色んな感情が出てくると思います。

私もそうでした。

宣告されて、セカンドオピニオンを受けて、
病院を決めて治療法を決めて、
職場に事情を話して休ませてもらう段取りを
つけて、家族を不安にさせるのが分かってても
言わないわけにはいかないから話して。

でも、迷惑かける自分が申し訳なくて。

きっと皆さんも、そのときそのときで、
色んな気持ちになると思います。

ショック、恐怖、悲しい、寂しい、申し訳ない、
どこにも持って行きようのない不安、怒り・・・。

がんだけではないかもしれませんが、
病気になると色んな思いが湧いてきます。

私もふと最初の頃のことを考えていたときに
思い出したことがありました。

まだ、職場に籍をおいたまま治療を続けて
いた頃だったと思います。

同時期に入社して、数年で退職した同期の
女性が、息子さんとちょっとした演奏会をするので
見に来ないかという連絡をもらったのです。

それは知り合いのお店のスペースを借りて
行われたもので、ほかのお客さんは、
同じ先生に演奏を教えてもらっている生徒さんや
その親御さんたちっていう、こじんまりとした
ほのぼのとした演奏会でした。

私は後ろの方の席に座り、遠目にその子が
息子さんとふたりで演奏するのを聞いていました。

お客さんの中には、その子のご両親も
来ていて、私のことを「同期で一緒に働いてた子
やねん。今も働いてはるねん。」と紹介して
くれました。

その子は、家計は旦那さんの収入をメインにして、
子どもがいても、自分のやりたいことがある
からと数年で退職していました。当時の私から見る
と、信じられない行動をする人でした。

で、その演奏会で久しぶりに会い、子どももそこそこ
大きくなり、仲間に囲まれながら、子どもと一緒に
演奏している姿を見て、私は不意に、

「ああ、私はもうあんな世界には戻れないんだなぁ。」

「乳がんの再発を心配することなんて、みじんもなく
好きな事をして、子どももいて、仲間に囲まれて。」

「私はもう違う世界に来ちゃったんだなぁ。」

と思い、同じ空間にいるのに、自分だけすごい
勢いで後ろにさがって行って、他の人達が
遠くなって小さくなって行くような感覚に襲われ
ました。

そして、演奏会が終わり、なんだか、とぼとぼした
感じで帰宅しました。

そして、部屋に入って少ししたときに、今まで
味わったことのない感情に襲われました。

長くなりそうなので、続きは次に書きますね。

  

Posted 足立信子 : 10:33 | 乳がんになって自分でも自分の気持ちをコントロールできないとき |

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