嫌って言えてえらかったね

「嫌って言えてえらかったね」

 

この言葉を聞いて

どう感じますか

 

特に何も感じなかったひと

「え、普通のことちゃうん?」

と思ったひとは

 

普段から 自分の気持ちを

言葉にして伝えられている

人だと思います

 

「嫌って言えてえらかったね」

 

この言葉を聞いて

頭が真っ白になったり

混乱したり

戸惑ったり

した人は

 

今まで 自分の気持ちを抑えて

嫌だと思っても 言えなかった

 

言っても 受け入れてもらえず

「わがまま言わない!」と怒られたり

したことが多かったのでは

ないでしょうか

 

この反応は

子どものときに

「嫌!」と言ったときに

親や周りの大人にどう言われたか

によって変わってきます

 

自分の気持ちを出したら怒られた

「嫌!」と言っても聞き入れて

もらえなかった

 

そんな経験が重なると

自分の意思表示をすることを諦めます

 

その方が

目の前の相手の機嫌を損ねることが

ないからです

 

子どもにとって

親や周りの存在はとても

大きいです

 

見放されると

文字通り生きていけません

本能に刻まれています

 

だから生きていくために

大人を怒らせるより

自分の気持ちを

抑える方を選びます

 

そして

そのコミュニケーションを

大人になっても使い続けます

 

「揉めて居づらくなるなら我慢しよう」

 

でも それが限界に達すると

体調を崩したり

精神的にも不調があらわれます

 

「嫌って言えてえらかったね」

 

この言葉

私は保育園で たまたま耳にしました

 

乳児クラスの先生が

子どもにかけていました

 

そのときの私の反応は

フリーズ

固まりました

 

「え、嫌って言っていいの?」

「あかんよね。嫌でも我慢して

言うこときかなあかんよね」

「しかも 褒められるって どういうこと???」

 

もう 脳内大混乱です!!

 

先生は、子どもが自分の意思を

表示できたことを重視し

きちんと認めて

しっかり褒めていたのです

 

大人もですが

子どもは周りと触れ合いながら

人との接し方を

学んでいきます

 

「嫌だ」ということは

自分を守るためにも

必要で大事なことです

 

人からの依頼に「NO」が言えず

 

大人になって

人間関係でつらい思いをしたり

知らずに犯罪の片棒をかついだり

ということもあります

 

自分を守るために

ときには 嫌って言いましょう

 

嫌って言っていいんですよ

 

嫌が言いにくかったら

「ちょっと考えさせてください」

って いったん保留にしましょう

 

そして 言えた時は

「嫌って言えてえらかったね」

って

 

自分を褒めてあげてくださいね

2023年10月23日