困ってそうな人を見かけたときのお話

先日

買い物をしようと近所の

ドラッグストアに行ったときのお話です

 

車で道路を走っていると

目当てのドラッグストア前の道路の

路側帯に

 

シニアカー(お年寄りがよく使われている一人乗りの電動の車)が

停まっていました

 

シニアカーにはおじいさんが乗っていて

おじいさんは座席に座ったまま手を前にのばして

前かごの荷物をごそごそしていました

 

私は「休憩されてるのかな。でも路側帯だし

危ないな」と思いながら

 

ドラッグストアの駐車場に入り

車を停めました

 

もう一度おじいさんの方をみると

先ほどと同じ様子で

ゴソゴソしています

 

私は

声をかけようか迷いました

 

どうしたのかな

何かトラブルかな

シニアカーの故障かな

認知症で帰り道が分からない可能性もあるな

 

と思いながら

声をかけるまで

5秒ぐらい考えました

 

私に対処できるかな

シニアカーの故障ならご家族の連絡先を

聞いて迎えにきてもらう?

でも もし認知症だったら分からないかもしれない

自分に対処できないかもしれないし

やっぱり声をかけるのやめようかな

 

でも 路側帯で停まったままなのは

危ないしな

 

結局 思い切って声をかけました

「こんにちは。何かお困りですか?」

 

お話を聞くと

おじいさんは近くのホームセンターに

のこぎりを買いに行った帰りで

通帳のことが気になって荷物を

確認していたとのこと

 

もういちど

「大丈夫ですか、何もお困りでないですか」

とたずねると

「だいじょうぶ。」とこたえられ

シニアカーのエンジンをかけて

走って行かれました

 

私が思い切っておじいさんに

声をかけたのには

理由があります

 

実はその数日前に別の場所で

高齢の方が交通事故に合われて

道路で救護を受けている姿を

見かけたのです

 

まだ救急車も到着していなくて

おそらくそこを通行していた

ドライバーの方だと思うのですが

心臓マッサージをされていました

 

もしあの場に私がいたら

何ができただろう

 

私は心臓マッサージはできません

おそらく私自身が冷静でいられません

交通整理もできません

 

私にできそうなのは

救急車を呼ぶこと

他に一緒に助けてくれる人をさがすこと

 

でも今でもあの事故の場面を思い出すと

気持ちが乱れて

涙が出そうになります

 

そんなことがあって

すぐだったので

シニアカーのおじいさんに声をかけずには

いられませんでした

 

私に対処できなかったら

近くのお店の人に

助けてもらおう

そう思って行動しました

 

前にネット見たのですが

困ってそうなひとに

「大丈夫ですか?」

と声をかけると

 

相手の方は本当は困っていても

「大丈夫じゃないです」とは

答えにくくて

つい「大丈夫です」と

言ってしまうようです

 

確かに否定形の「大丈夫じゃない」は

言いにくいですね

 

そんなときは

「何かお困りですか」と聞くと

お相手の方も

「はい〇〇で困ってます」

と言いやすいそうです

 

あと これもどこかで聞いたのですが

 

駅のホームで倒れた人を見つけたとき

自分がその人に駆け寄って様子を確認していて

他の誰かに駅員さんを呼んできてもらいたいときに

 

ホームを歩いている人達に

「誰か駅員さんを呼んできてください!」

と呼びかけるより

特定の1人に

「すみませんが駅員さんを呼んできてください!」

とお願いする方が協力を得られやすいそうです

 

周りの人も「誰か・・・」と呼びかけられても

とっさに反応できなくて

「そこのあなた」という感じでお願いされた方が

動きやすいですね

 

日常でそういう場面に遭遇することは

めったにないかもしれませんが

 

もしそんなことがあったら

自分のできる範囲で

動ける自分でいたいなと思います

 

おたがいさまの

やさしい世の中になりますように

2023年10月26日